タントゥイ
たんとぅい
八重山諸島で旧暦十月の壬日ごろに行われる種子取祭。種子の発芽と豊作を祈願し、奉納芸能も行われる。
行事について
タントゥイ(種子取祭)は、九月から十月にかけて八重山諸島を中心に行われる農耕儀礼です。地域によってタントゥイ、タニドゥルなどと呼ばれ、種蒔き時の祈願として、種子の無事な発芽と豊作を願います。竹富島と石垣島平得・白保ではタニドゥル(種子取祭)が催され、竹富島では立冬のころに苗代(稲の苗を育てる田)おろしの祈願や、農の神とヒヌカン(火の神)が祀られているユームチウタキ(種持御嶽)の広場で奉納芸能が演じられます。未明には弥勒奏安殿でミルクウンゲー(弥勒お迎え)の儀式が行われ、その後ユークイの道歌を唄いながら宗家へ向かい、干鯛やタコ、稲・粟・麦の初穂、飯初をウタキに供えて感謝と祈願をします。午前からはみるく師りやマミドーマ、種取り、安里屋クヤマなどの踊りや、長者のウフシュ、鍛冶、世曵きなどの狂言、組踊、棒術などが二日間にわたって奉納され、夜にはユークィ(世乞い)の道歌と銅鑼の音が軒々を流れます。白保では、種取を行う男は斎戒して仕事をせず、干鯛の儀式を荘重に行うなど、集落ごとに特色あるかたちで伝えられています。
文化的背景
本来は種蒔きに合わせて種子の発芽と豊作を祈る行事で、旧暦十月の種取は八重山の重要な農耕儀礼とされる。国指定の無形民俗文化財にもなっている。
準備と流れ
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1
精進潔斎をする
種蒔きに先立って精進潔斎をし、種子の無事な発芽と豊作を祈願する。
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2
御嶽で祈願する
農の神とヒヌカンが祀られたユームチウタキなどで祈願し、奉納芸能の場を整える。
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3
供え物を捧げる
干鯛やタコ、稲・粟・麦の初穂、飯初を供え、感謝と祈願を行う。
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4
奉納芸能を演じる
みるく師りやマミドーマ、種取り、安里屋クヤマなどの踊りや狂言、組踊、棒術を二日間にわたって奉納する。
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5
ユークィで締める
夜はユークィの道歌と銅鑼の音が流れ、翌朝にかけて集落ごとの祈願が続く。
地域ごとの伝承
石垣島平得・白保
タニドゥルが催され、平得ではみるく行列や仮装した牛の模擬的な農耕演技、白保では斎戒した種取役と干鯛の儀式が伝えられる。
竹富島
苗代おろしの祈願、ミルクウンゲー、干鯛の儀式、二日間の奉納芸能が伝えられる。
八重山諸島
九月から十月にかけて各地で行われる農耕儀礼で、奉納芸能も伴う。